【画像処理解説】平均化フィルタとは?

画像処理

皆さん、こんにちは!
上越市を拠点にし、「FA設備・装置開発」と「画像処理」に強い会社、NSIです!
私達は豊富な経験と専門知識で、各種業界の自動化・システム化のお手伝いをしています。

8月も終盤に差し掛かり、もうすぐ9月に入ります。
皆さんはこの夏、どんなことをしましたか?
海, 花火, 夏祭り, キャンプ, BBQ, プール… 考えると色々ありますね。
とはいえ、まだまだ暑さは続きます。熱中症にはくれぐれもご注意を!

前回の画像処理解説の記事はご覧頂けたでしょうか?
今回は「平均化フィルタ」の仕組みについて解説していきます。
ぜひご覧ください!

前回の記事はこちら

平均化フィルタとは?

平均化フィルタは、ノイズを軽減し、画像を滑らかにするためのフィルタです。
ある画像の各ピクセルを、その周辺の平均値に置き換えます。

例)各ピクセルを3×3で平均化したとき

  1. 画像上のピクセルを3×3分取得します。(図では○部分を例にしています。)
  2. 中心にある144が平均化したい値です。
  3. 周囲の明るさを含め、平均値を算出します。(小数点以下は切り捨てます。)
       (78 + 154 + 150 + 165 + 144 + 160 + 156 + 157 + 152)÷ 9 = 146.22…
  4. 同じように、他のピクセルも同様に平均値を算出します。

拡大してみると?

処理前後の画像を拡大すると、処理後は輪郭がぼやけていることが分かります。

ちなみに…

平均する範囲を広げるほど、ぼやけ具合が大きくなります。

べんぞうくん
べんぞうくん

中心となる値が必要なので、平均化範囲は必ず「奇数×奇数」の範囲になるよ。

もちろん、カラー画像も同様です。

メリットとデメリット

平均化フィルタのメリット・デメリットについて考えてみました。

メリット:ノイズの低減
ランダムなノイズを低減することができます。
特に、塩コショウノイズのようなノイズが有効です。

デメリット:エッジがぼかされる
画像全体がぼやけてしまうため、細かいディティールが失われてしまいます。
エッジが重要な画像処理を行う場合は不向きであるといえます。

活用例

メリット・デメリットを踏まえ、活用例を考えてみました。

例1.ノイズの除去

先ほどのメリットにも挙げましたが、ノイズを軽減することが可能です。
以下は7×7の範囲で平均化した画像です。

べんぞうくん
べんぞうくん

確かに右の方がノイズが気にならないかも?

例2.画像への効果

画像をぼかす効果があるので、画像上で鮮明に見せたくない部分を見えにくくすることが可能です。
以下は35×35の範囲で平均化した画像です。

べんぞうくん
べんぞうくん

シルエットがぼんやり分かる程度になったね。

ちなみに、平均化する範囲は縦横で別々のサイズを指定することもできます。
35×3の範囲で平均化してみると…?

べんぞうくん
べんぞうくん

疾走感を感じる…

最後に

今回は 平均化フィルタ について解説しました。
各ピクセルを平均値に置き換えることで、画像のノイズを減らす効果があります。
まだまだ色々な処理について解説していきます!
「画像処理」カテゴリから定期的にチェックしてみてくださいね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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http://www.net-nsi.co.jp/toiawase.html

べんぞうくん
べんぞうくん

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