【画像処理解説】モルフォロジー(モフォロジー)処理とは?

画像処理

皆さん、こんにちは!
上越市を拠点にし、「FA設備・装置開発」と「画像処理」に強い会社、NSIです!
私達は豊富な経験と専門知識で、各種業界の自動化・システム化のお手伝いをしています。

11月に入り、ぐっと気温が下がりましたね。
紅葉も見頃を迎え、いよいよ冬が近づいているのを感じます。
皆さんもぜひ、紅葉を見に行ってみてはいかがでしょうか?

画像処理解説シリーズも回数を重ねてきました!
今回は「モルフォロジー処理」の仕組みについて解説していきます。
ぜひご覧ください!

モルフォロジー処理とは?

モルフォロジー処理とは、画像内の物体の形状を変えたり、強調したりする演算処理です。
構造要素と呼ばれる小さな形状を使って画像処理を行います。
構造要素は、特定の形状やサイズを持つマスクのようなもので、画像内の各ピクセルに対して操作を行います。

べんぞうくん
べんぞうくん

「モルフォロジー(morphollogy)」の由来は、ギリシャ語の「形、形態(morpho-)」と「学問、理論(-logy)」を組み合わせた言葉だよ。

代表的なモルフォロジー処理として、以下4つがあります。

膨張(Dilation)

オブジェクトの境界を広げる操作。構造要素をオブジェクトの周りに置くことで、オブジェクトを膨らませます。
主な用途 … 小さな穴を埋める, オブジェクトを強調する

収縮(Erosion)

オブジェクトの境界を縮める操作。構造要素をオブジェクトの中に置くことで、オブジェクトを縮ませます。
主な用途 … ノイズの除去, オブジェクトを細くする

オープニング(Opening)

収縮の後に膨張を行う操作。元のオブジェクトの大きさを保ちながら、小さなオブジェクトやノイズを取り除くことができます。
主な用途 … 形状を保持してノイズを除去する

クロージング(Closing)

膨張の後に収縮を行う操作。元のオブジェクトの大きさを保ちながら、オブジェクトの隙間や突起、小さな穴を埋めることができます。
主な用途 … 形状を保持して小さな穴を埋める

べんぞうくん
べんぞうくん

白い部分が多くなることを「膨張(Dilation)」、黒い部分が多くなることを「収縮(Erosion)」と覚えておくと分かりやすいかも

メリットとデメリット

ソーベルフィルタのメリット・デメリットについて考えてみました。

メリット:ノイズ除去と形状の強調
収縮やオープニングを用いることで、小さなオブジェクトやノイズを除去することができます。膨張やクロージングを用いることで、オブジェクトの穴を埋め、輪郭を強調することができます。

デメリット:二値化依存と計算コスト
モルフォロジーは二値化画像に適用されるため、カラー画像やモノクロ画像に対して処理を行う場合は前処理が必要です。また、複雑な画像の場合は演算に時間がかかる可能性があります。

活用例

メリット・デメリットを踏まえ、活用例を考えてみました。

例1.ノイズ除去

ノイズを除去することで、重要なオブジェクトを明確にすることができます。

例2.文字認識

手書き文字などの細くて認識しにくいオブジェクトを、膨張やクロージングで強調することで、文字認識の精度を向上させることができます。

べんぞうくん
べんぞうくん

強調したいオブジェクトが黒なのか白なのかに応じて処理を使い分けるのがポイントだよ

最後に

今回は モルフォロジー処理 について解説しました。
ノイズを除去したり、小さな穴埋めを行ったりすることができます。
まだまだ色々な処理について解説していきます!
「画像処理」タグから定期的にチェックしてみてくださいね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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べんぞうくん
べんぞうくん

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