【備忘録】文字コードって何?基本と使い分けガイド

Windows

皆さん、こんにちは!
上越市を拠点にし、「FA設備・装置開発」と「画像処理」に強い会社、NSIです!
私達は豊富な経験と専門知識で、各種業界の自動化・システム化のお手伝いをしています。

2月に入りましたね!
現在最強寒波襲来とのことで、新潟では雪が積もらないのを祈るばかりです…。
とはいえ、寒さはどこも共通なので、体調に気を付けて過ごしましょう!

今回は意外と知らない「文字コード」についてご紹介。
プログラムを書く上で、意外と重要なポイントです。
ぜひご覧ください!

文字コードとは?

文字コードとは、コンピュータが文字を扱うために、文字に特定の番号を割り振る仕組みのことです。
例えば、人が画面上で「A」という文字を見るとき、コンピュータ内部では「A」を数値(例:65)として扱っています。この数値と文字の対応を定めた規則が「文字コード」です。

実は、普段意識していないだけで、皆さんも一度は目にしたことがあるかもしれません。
PCのメモ帳を開いてみると、右下に文字コードが書いてあるので探してみてください。

なぜ文字コードが必要なのか?

文字コードが必要な理由は、大きく分けて2つあります。

1. 文字をデータとして扱うため

コンピュータは基本的に数値しか扱えません。
しかし、私たちは日常で様々な文字や記号を利用します。それらをコンピュータ上で表現するため、「文字を数字に変換する仕組み」として文字コードが必要になります。文字コードを利用することで、文字データを効率よく管理し、正確に表示や保存することが可能になります。

2. 異なるシステム間で文字を共有するため

世界には多くの言語や記号がありますが、統一された文字コードを使うことで、異なるシステムやプラットフォーム間で正確に文字をやりとりできます。例えば、SNSで英語や日本語、さらには絵文字が含まれたメッセージを送るとき、スマートフォンやパソコンで同じように表示されるのは文字コードのおかげです。

補足:もし文字コードがなかったら?

文字コードが存在しなかったら、異なるシステムで文字が正しく表示されず「????」のような文字化けが発生します。また、各言語で異なる規則を作る必要があるため、同じアプリケーション内で多言語を扱うのが非常に複雑になります。

べんぞうくん
べんぞうくん

文字コードがなければ、このブログも文字化けだらけに…

文字コードの特徴と使い分け

さて、コンピュータ上で文字を表現するために文字コードが必須であるということが分かりました。
では、なぜ文字コードには様々な種類が存在するのでしょうか?

その理由は、世界中の多様な言語やシステムに対応するため、それぞれの用途に最適化された文字コードが開発されてきたからです。

しかし、文字コードが存在するだけでは、コンピュータで直接利用することはできません。文字コードを適切に呼び出し、コンピュータ上で表示・処理するために必要なのが「文字符号化方式」です。
文字符号化方式とは、文字コードを適切に変換(エンコード)し、コンピュータで扱える形式にする仕組みのことを指します。そして、文字符号化方式を用いて文字コードをコンピュータ上で表現することを「エンコーディング」と呼びます。

つまり、どういったルールで変換するか?を決めるのが「文字符号化形式」で、実際に変換する作業が「エンコーディング」という解釈になります。

ここでは、主要な文字コードを中心に、その特徴と使い分けについてご紹介します。

JIS X 0208(ジス エックス 0208)

日本で制定された日本語専用の文字コード規格であり、英数字や日本語を効率的に扱えるよう設計されている。
日本語の基本的な文字(ひらがな、カタカナ、漢字、記号など)をカバーしており、Shift_JISやEUC-JPの文字セットの一部として採用されている。データサイズが比較的小さいという利点があるが、Unicodeなどの他の文字コードとの互換性が低く、環境によっては文字化けが発生しやすいという欠点もある。

Shift_JIS(シフトジス)

JIS X 0208 の文字符号化方式の一つで、日本語を効率的に扱うために設計された。
主にWindows環境で使用されることが多く、かつては日本語の標準的な文字コードとして広く普及していた。
JIS X 0208と同様の特徴を持つが、1バイトと2バイトの文字が混在する可変長エンコーディングのため、処理が複雑で文字化けしやすい。拡張文字※の互換性にも問題があり、現在はUnicode(UTF-8)への移行が進んでいる。
※特定の環境や用途のために追加された文字のこと。

補足:Shift_JISの表記揺れについて
「Shift_JIS」の正しい表記をご存じですか?時折「Shift-JIS」や「shift-jis」などの表記揺れが見られることがあります。この表記揺れが発生する理由として、まず、大文字と小文字の違いが挙げられます。プログラム上で大文字と小文字を区別しない場合があり、その結果、小文字の「shift-jis」が使われることがあります。また、「_」と「-」の混同が挙げられます。公式表記では「_」(アンダースコア)が用いられていますが、英語圏では「-」(ハイフン)が一般的に使われることから、「Shift-JIS」と表記されるケースも見られます。ですが、正しい表記は「Shift_JIS」です。誤った表記ではプログラム上で認識されない場合があるため、注意が必要です!

EUC-JP(イーユーシージェーピー)

JIS X 0208 の文字符号化方式の一つで、Shift_JISと似ているが内部構造が異なる。
LinuxやUnix系サーバーなどの、古いWebシステムで採用されていた
安定性が高く、特定の環境下での処理がスムーズなものの、現在はUTF-8への移行が進み、使用頻度が減少
※ UnixというOSを元にしたシステムのこと。代表的なものとしてLinuxやmacOSが挙げられる。

Unicode(ユニコード)

Unicodeは、世界中のほぼすべての文字や記号を統一的に扱うための文字コード規格
異なる言語やシステム間での文字のやり取りをスムーズにし、文字化けの問題を防ぐ目的で開発された。現在では、UTF-8、UTF-16、UTF-32などのエンコーディング方式が存在し、特にUTF-8が広く普及している。

UTF-8(ユーティーエフ エイト)

Unicodeの文字符号化方式の一つ。※
現在のWebサイトやアプリケーションの標準であり、ほとんどのシステムで使用されている
多言語対応が可能で、文字化けのリスクが低いが、日本語だけを扱う場合はShit_JISよりデータ量が多くなることがある。

※他に、UTF-16()、UTF-32()などがある。

ASCII(アスキー)

英語圏向けに開発された基本的な文字コード規格で、0~127の数値で英数字、記号、制御文字を表現する。
他の文字コードの基盤として広く採用されており、プログラムや通信プロトコル(HTTP、SMTP)などの基本形式として使用されている。
多くの技術で標準的に利用されており、軽量で効率的だが、文字セットが128種類と限られているため、複雑な文字表現は不可。

比較表

各文字コードの特徴を表にまとめてみました。

文字コード分類言語サイズ特徴
JIS X 0208文字コード規格日本語中程度
・基本的な日本語を収録
・Shift_JISやEUC-JPで使用。
Shift_JIS文字符号化方式日本語比較的小さい・Windowsで普及
・バイトが混在し、文字化けしやすい
EUC-JP文字符号化方式日本語比較的小さい・Unix系システムで採用
・Shift_JISと似ているが内部構造が異なる
Unicode文字コード規格全世界の文字大きい・全世界の文字を統一的に扱う国際規格
・UTF-8, UTF-16, UTF-32がある
UTF-8文字符号化方式全世界の文字言語による・Unicodeの符号化方式として普及
・UTF-8が現在の標準。
ASCII文字コード規格英語非常に小さい・シンプルで軽量
・英数字のみ対応し、多くの文字コードの基礎

上記の特徴を踏まえ、使い分けを考えてみましょう!
まずは迷ったら、「UTF-8」がオススメ!
多言語に対応かつ互換性が高いので、文字化けがほとんど発生しない安心感があります。

べんぞうくん
べんぞうくん

新しいシステムやWeb開発ならUTF-8がベスト!

その他は、既存のシステムとの互換性や使用する言語を考慮して使い分けるようにしましょう。
文字コードが対応していなかった場合はこうなることも…↓

最後に

今回は「文字コード」についてご紹介しました。
文字コードについての知識があれば、文字化けが発生しても「文字コードが違うのかも?」と冷静に対応できるようになります。
ぜひ、今回の内容を頭の片隅に置いて、お役立てください!

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
ご質問・ご要望・ご相談などは、下記お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
http://www.net-nsi.co.jp/toiawase.html

べんぞうくん
べんぞうくん

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